秋のはじまり

 

 

今日から9月。

 

春から、正確には去年の暮れから、

 

この秋に向けて手を動かし、日々を重ねてきた。

 

 

 

制作方法を見直して、素材や材料も新しいものに変えた。

 

こうしたい、ゴールは確かに頭の中にあるのだけれど、

 

そこまで続く道がわからなくて、

 

暗闇の中を歩き続けているような日々。

 

より良くなる、そう信じて、ひたすらに手を動かした。

 

 

春、

 

冬から歩き続けた道にゴールが見えなくて、

不安に押しつぶされそうになっていた。

 

そんな状態の私でも、暖かく迎えてくれる人たちがいた。

 

出展先でお話した方々、

庭に集うものづくりを真剣に思う人たち、

 

人との出逢いに勇気をもらって、

 

また前に進もう、と思えた。

 

 

梅雨の間、

 

ものづくりと、自分と、向き合う時間をたくさんとった。

 

自分になぜ?を繰り返し、想いを積み重ねていく。

 

自分の真ん中がはっきりと鮮明になってきた。

 

 

夏がやってきた。

 

私の手から生まれるものが変わっていた。

 

明らかに今までとは異なる輝きを放っている。

 

それは私にしか気づかないような、ほんの小さな変化かもしれない。

 

けれど、私にとって大きな変化。

 

 

今までと何が違うのだろう。

 

 

確かに手順も変えたし、材料も変えた。

 

でもそれだけじゃない、なにか。

 

冬からの想いが、私の手に心に、そっと息づいているような感じ。

 

 

季節は巡る。

 

秋の実りの日に、どんな人に出逢えるのだろう。

 

不安もまだちょっぴりあるけど、

 

あとはもう、ひたすらに手を動かすだけ。